「予祝」の話
つい3日ほど前に私は40歳になりました。
昨年から今年にかけて環境の激変に見舞われ、その結果、仕事も自営業にしたこともあって、もはや頼るものは自分しかない、そんな状況で今年の今までを生きてきました。
ところで、ある日、私はこんな記事をwebで見つけました。
羽生結弦と武田鉄矢の共通点。モチベがグンと上がる「予祝」の効果とは? - まぐまぐニュース!
もはや、私にはあとがない状況です。
発展するも、自滅するも、すべて自分次第、そんな刃の上をそろりそろりと歩いていくようなジリジリした焦燥感に駆られながら9ヶ月ほど生きてきた、そんな感覚があります。
だったら、この「予祝」というものをしてみようかな?
できることはなんでもする、その一環として「予祝」してみよう、そう考えました。
なお、引っ越したばかりですし、時間は少し余裕があるけどお金はそんなにあるわけではありません。
知り合いがいるわけでもないし、店も知らない…
豪遊するほどのお金があるわけでもないし、そもそもどこでどうすればいいのかもわからない…
誰か詳しい友達を誘おうかとも思いましたが、せっかくなら1人でフラっとお酒を飲みにいくのもいいだろう、と考えて、1人でとにかく行ってみることにしました。
すべては今後の人生のため…
金曜の夜だと店が混む?
私の今年の誕生日は金曜日でした。
カレンダー上の並びでは、翌日が土曜日で火曜日までは祝日が続く配置となっています。
もしかすると、誕生日当日に行くと混んでるかもしれない、そう思ったので、私は9月17日の夜に店に入ることにしました。
ついでだから、仕事も午前中で切り上げて、午後はぶらぶら歩いて回ろうと思いました。
今年の1月から個人事業主となって、現在までほとんど遊ぶ時間はなかったので(トータルしても3日あったかどうか)たまにはいいだろう、ということで自分に言い聞かせました。
いざ出陣
(見出しがアレですが…)
私は、正直いうと、お酒を飲むお店にほとんど行ったことがありません。
接待する用事もされる用事もなかったので、ほとんど未知の世界です…
ちょっと困りましたが、以前、友人に連れて行ってもらったお店に行ってみることにしました。
長野市の繁華街は駅から少し離れた場所にあり、その中心部となる権堂アーケード内には、ナイトクラブやラウンジが点在しています(一般歩行者が通るアーケードの通り沿いにこうした店が広がっている状態は、全国的に珍しいそうです)
場所は知っていたのですが、お店が開く時間が夜です。
アパート近くから出るバスは、駅までたどり着けるけれども最終が午後3時、5時間ほど時間をつぶす必要があります…
とりあえず、行ってから考えることにして、着替えてバスに乗りました。
とりあえず駅ビルをうろうろ…
バスに揺られて20分、長野駅に到着しました。
長野駅は長野オリンピック前から建て替えが始まり、オリンピック後も駅舎の改装工事が長らく行われていましたが、数年前にやっと完了し、現在ではとてもお洒落な建物になっています(昔は仏閣建築のような駅舎で、とてもほのぼのしていました)
駅ビルには、お土産屋さん、ファッション系のお店などがたくさん入っています。
駅から出た場所にはデパートが1軒ありますが、客層や人の流れを考えると、デパートは年齢層が高めであり、若い人はおそらく駅ビルで買い物をするかもしれないと思われます(もっと若い年齢層向けの集合ビルも駅近くに存在する)
駅ビルに入って、私は書店のあるフロアに立ち寄りました。
書店の大きさは、よく都内の駅の中にあるような小規模な店舗です。
ここで文庫本(池澤夏樹『スティル・ライフ』)を購入し、駅ビルの中にある喫茶店(丸山珈琲)に入って本を読むことにしました。
ところが、時間はまだまだ余っています…
喫茶店を出て、駅ビルの中にあるメガネやさん(JINS)でメガネを探すことにしました。
前からメガネを新しく買おうと思っていたので、ちょうど時間も空いている時に買ってしまった方がいいかもしれない、と思い、ここでウロウロしながら1時間かけてメガネを選びました。
メガネは午後6時には受け取れる、という説明があり(JINSの場合、凝ったオプションを付けなければ当日受け取りができる)いったん駅ビルを出て、近くの商業ビルをウロウロすることにしました。
そして6時になったので、メガネを受け取り、とりあえず権堂の方向へ歩いていくことにしました。
歩いても、15分くらいで着いてしまいます…
困ったな、、、
これが正直な気持ちです。
ということなので、アーケード沿いにある映画館で映画を見ることにしました。
松竹相生座、日本で最も古い映画を上映している映画館のひとつです。
夜中なので、あまりお客さんもおらず、これはちょうどいい、と思いました。
映画は「ホドロフスキーのサイコマジック」という映画でした。
スゴい内容の映画でした…
(何がスゴいかというと、人間のおどろおどろしい深層心理を催眠でえぐり出して治療する光景が日常とはとても異なる、常軌を逸する異様さ〈それをドキュメントしている〉という点でスゴいのです…)
映画についてはこちら
ちょっと映画に気圧されながらも、2時間を映画館で過ごしました。
さて、時刻は午後8時半近くになっています。
そろそろ入店しないと、、、
踏ん切りがつかず…
だけど、やっぱり、踏ん切りがつきませんでした…
踏み入ったことがない場所にいくので、やっぱり踏ん切りがつかないものです…
それでも、意を決して入店しました…
(次回に続く、かも…?)